Ex Libris(蔵書票)展
中島清八作品
よつぎやひろ
会期 12月19日(水)〜25日(火)
午後2時〜午後7時
*初日12月19日の午後5時半よりオープニングパーティ

蔵書の見返しに貼る”エクスリブリス(蔵書票)”は15世紀のドイツで生まれました。その本の持ち主を知らせるための小さな版画です。デューラーもクラナッハもバイロスもジャン・コクトーも、それぞれの作風でエクスリブリスを制作しています。日本でも竹下夢二、棟方志功、武井武雄など、小品ゆえの企みと愉しみに溢れた蔵書票を好んで制作した作家が数多くいます。今回はSPIN GALLERY改め、新生スピノール・ギャラリーの最初の企画展として、様々な技法で作品制作をしている7人の作家によるエクスリブリス作品を展示いたします。技法だけでなく、サイズも、額も、それぞれの作家ごとに個性溢れた仕上がりになりました。作家のエッセンスがぎっしり詰まった小品世界を、クリスマスプレゼントにもどうでしょうか。
参加アーティスト
多賀新 銅版画
中嶋清八 エッチング、アクアチント(雁皮刷り)
よつぎやひろ リノカット
moineau リノカット
岸田尚 ペン画
衣(はとり) ジクレープリント
伴田良輔 スピルグラム
作家プロフィール
多賀新
1946年北海道生まれ。幻想とエロティシズムが融合した画風で日本の銅版画に独自の世界を構築。代表作に、シリーズ「銅版画・江戸川乱歩の世界」、新十二神将合体図などがある。近年は鉛筆画の作品にも力を入れている。
中嶋清八
1967年生まれ。96年頃からエコール・ド・シモンで人形を学ぶ。銅版画、鉛筆画なども手掛ける。グループ展、個展、多数。近年は大阪を中心に作品を発表、人物の顔の表情など繊細で深みのある作風で多くのファンを獲得している。
1982年埼玉出身。油絵、コラージュ、版画、ドローイングなどで作品制作を行う。自主制作映画で俳優に挑戦。2009年スピンギャラリーで初個展後、遠藤昭氏主催の815展などグループ展に多数参加。
Moineau
ベラルーシ出身、東京在住。早稲田大学大学院国際コミュニケーション研究科で大正期の前衛芸術と社会運動の研究のために来日し、 2018年5月から反戦反核版画コレクティブ A3BCに所属。リノカットを中心に版画を制作している。 twitter @monkeytheatre)
岸田尚
幼い頃から性別のない天使の表情に惹かれ、天使画・オブジェなどを制作する。 ライブや芝居のフライヤー、本の表紙も手掛ける。岸田辰弥、岸田吟香、岸田劉生を親族に持つ岸田ファミリーの一員でもある。衣(はとり)
人形作家。デザイン、イラストレーションなどの平面作品を制作するかたわら、独習で人形制作を始め、スパンアートギャラリー,Bunkamuraギャラリーほかで展示多数。生家のある京都と東京を往復しながら創作している。
伴田良輔
京都生まれ。写真/美術評論のほか「独身者の科学」「奇妙な本棚」などの著作や絵本「方舟に乗った猫」、翻訳に「ダーシェンカ」がある。版画家有月として1980年代末から内外で作品を発表。近年はドローイングに力を入れている。